年間聴講100件超! 講演会マニアが経済の明日を占うブログ

1年間に100件超もの経済に関する講演を聴講している講演会マニアが、見聞きした講師の話を通じて日本経済の展望を語るブログです。

「朝まで生テレビ」でおなじみの田原総一朗さん。
以前、某保険会社の主催で行われた無料の講演会を聴講したのですが、
お年に比して力強い声と鋭い眼光で、
「時代を読む」と題し、アベノミクスと経済展望を語っておられました。

田原総一朗

アベノミクスについては、公共事業を増やそうとしているものの、
マスコミはかつてのような批判ができていないとのご指摘。
(秘密保護法案についても同様・・・)

今の企業は、部長や専務が社長に「No」と言えない。
かつてトヨタがアメリカでレクサス戦略に失敗したのも、
社長に「No」と言えなかったことが原因。
それを踏まえて、安倍首相は社外取締役導入の促進を打ち出しているが、
社長で構成された愚かな経団連の連中が反発して立ち行かない現状がある!


と、田原節を炸裂させる場面も。

また、京都の企業で成功しているものが多く、
それは下請けにも決して安くない報酬を払っているからだとも。
下請け業者に低い賃金を払うと、その従業員はプライドを持たず、
プライドを持たないと仕事も劣化する。
従業員がプライドを持って高いクオリティの仕事をできるよう、正当な報酬を払うこと。
従業員が自分の仕事に対していかにプライドを持てるか、これが重要になってくると思う。

ローソンの新浪社長も、社長就任以来、社員のプライド向上のための施策を行っている。

などなど、独自の取材にもとづくビジネス界の動向にも言及されていました。

集客を意識した経済講演会ではおなじみの講師なので、
お近くで聴講できる機会も少なくないはず。

来年10月に迫った消費増税の判断に国内外の注目が集まる中、
今後の経済状況にアンテナを張るためにも、勉強になる講演だと思います

今回も、前回に引き続き、藻谷浩介氏の『デフレの正体』をご紹介します。
様々な講演会で地域活性策を説いている藻谷氏ですが、
今後の少子化・高齢化社会にともなう内需の減退に際し、
克服すべき課題として以下の3点を挙げていました。


①生産年齢人口が減るペースを弱める

②生産年齢人口に該当する世代の個人所得総額の維持向上

③(生産年齢人口+高齢者による)個人消費総額の維持向上


果たして、その解決策とは?!

無論、人の加齢という物理現象は遮るべくもありません。
一方で、消費を支える生産年齢人口については、

女性の就労と経営参加の促進
によって対応
可能( *`ω´)と筆者は言います。

女性の社会進出

特に生産年齢に属する1200万人の専業主婦のうち、4割がパートタイマー等の非正規雇用としてでも就業することで、内需は大幅に支えられるはず。さらに、定年退職後の男性が積極的に家事に従事することで、未就労女性の就業は促進されます!!

また、生産年齢人口の個人所得向上については、高齢者市場の開拓生前贈与の推進とともに、企業が団塊の世代の退職によって浮いた人件費を若者の所得へ還元し、高齢富裕層から若者へ所得移転を推進すべきであると説いています。

加えて、外国人労働者ではなく外国人観光客・短期定住客を増進して、政策的に観光収入を伸張させることも重要と藻谷浩介氏は言います。

こうした国内経済への処方箋を示す中で、
藻谷氏はいわゆる「リフレ論者」の誤りにも言及しています。
インフレ誘導により、貯蓄がインフレで目減りする前に消費させるという目論見に対し、
生産年齢人口の減少によって構造的な商品の供給過剰にある日本においては、
余った商品をも値上げさせる状況を生み出すのは容易ではありません


仮にマクロ政策として日銀が金融緩和により貨幣供給を増やしたとしても、
高齢富裕層は将来の医療福祉負担に備えて実物消費に走らないでしょう。
構造的な経済の縮小に対して金融緩和は機能しないのみならず、
中国等で安価に生産可能な商品が増加する中では、
国内だけでインフレを誘導しても効果は得られないと2010年に藻谷氏は見ています。

そして2014年、いまやアベノミクスの根幹をなすインフレ誘導ですが、
その効果にいよいよ暗雲が立ちこめています。
8月に内閣府より発表された4-6月期のGDPが消費増税の反動により大幅減


ちょうど、今日の産経にこんな記事↓も出てました。

「力強さ欠く個人消費…政府シナリオに狂い 新車販売9%減、百貨店も振るわず

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140901-00000001-biz_fsi-nb

続く7-9月期の速報値が気になりますが、
その前に、藻谷氏の講演会を探して足を運んでみてはいかがでしょうか。

講演会主催者の皆様は講演会講師派遣サイトへのお問合せをオススメします

2013年に『里山資本主義』を発表し話題となったエコノミストの藻谷浩介氏。
講演会やセミナーでも人気を集めています。
テレビ朝日の報道ステーションにもコメンテーターとして不定期に出演中。

お話の模様は↓の動画でも伺えます。

【BBR スペシャルセミナー】藻谷浩介 「日本経済の今 第1回(全4回シリーズ)」


このように、とても明晰な語り口。
動画の中でも語られているように、講演実績も実に豊富です。

そこで、“講演会マニアが経済の明日を占う”本ブログでは、これから2回に渡って、
藻谷氏の名を世に知らしめた名著『デフレの正体』(2010年)をご紹介します!

本書
において藻谷浩介氏は、デフレ不況の原因を、
何よりも少子化・高齢化にともなう生産年齢人口の減少に見ています

概して高齢者は老後の大事に備えるために消費に対して慎重にならざるを得ず、
所得はあっても住宅や自動車等を新たに購入する必要がありません。
生産年齢人口の減少は内需を縮小させ、消費を冷え込ませる一方です

輸出の活況による
2002-07年の「戦後最長の好景気」に反し、
国内小売業の販売額が減少を続けたのも、
団塊の世代の加齢にともなう高齢者の激増とあいまって、
現役世代の人口、就業者数が急激に減少したことに起因しています。

個人消費の縮小が企業の業績を悪化させ、
勤労者の所得が減り、さらに個人消費を縮小させる――


こうした日本経済を巡る負のスパイラルを前に、
藻谷浩介氏は、不況脱出の課題として以下の3点を指摘しています。

 

①生産年齢人口が減るペースを弱める

②生産年齢人口に該当する世代の個人所得総額の維持向上

③(生産年齢人口+高齢者による)個人消費総額の維持向上

 

・・・と言われても、一体どのような具体的な方法があるのでしょう?!


気になる方は是非、書店に走らず次回の更新をお待ちください

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