8月26日、北朝鮮が日本列島を飛び越える形で太平洋にミサイルを発射。
早朝にJアラートが鳴り響き、日本をはじめアメリカ・韓国が強い非難を表明したかと思いきや、9月3日には核実験。
明確に引かれていたはずのレッドラインも今や砂煙の中ではっきりと見えません。。。
「対話」と「圧力」とは言いながら、もはやどこに出口があるのやらといった関係各国の手詰まり感が否めないなか、アメリカが散らつかせる軍事オプションもどこ吹く風と、なし崩し的にICBMに搭載可能な核戦力の保有へとひた走る金正恩。
本当に戦争が起こるとすれば日本も決して安全とは言えないはずなのですが、なぜかまたしても「安全資産」ということで円が買われてしまうのはなぜ;´・ω・)??

8月29日の東京株式市場は株安が進み、1ドル=108円代前半と円高の展開になりましたが、どうしていつもいつも、世界経済に危機が起こるたびに投資家は「リスク回避」で円を買うのでしょう?
と思っていたら、その理由を分かりやすく解説してくれている記事がありました。

北朝鮮リスクで円高進行 「安全資産で円が買われる」の勘違い

(https://zuuonline.com/archives/170361:平田和夫さんの記事)

上記の記事の著者・平田和夫さんによると、有事の円高は日本の低金利が背景」にあり、「ヘッジファンドなど巨大な投資ファンドによる円キャリートレードのポジション解消による円の買い戻しが主因」 とのことなのです。

すなわち、通貨の裁定取引の常としてヘッジファンド等が「低金利通貨で資金を調達して高利回りの通貨で運用する」場合、金利の低い円を売ってより高金利の外貨を買うわけですが、世界経済になんらかのリスクが生じた際は一旦利益確定のポジションどりのため、逆に外貨を売って円を買うというプロセスになっていると!
日本がマイナス金利を続けている以上、有事があれば円が買われるというか、もともと円で買った外貨が売られて円が買い戻されてしまうというわけですね・・・。

別に安全資産なんかじゃなかった
 

下手をすれば北朝鮮のミサイルで日本の経済は大混乱に陥るかもしれないのに、巡り巡って円が買われて円高になるなんて、なんとも不思議な現象です。。。

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