年間聴講100件超! 講演会マニアが経済の明日を占うブログ

1年間に100件超もの経済に関する講演を聴講している講演会マニアが、見聞きした講師の話を通じて日本経済の展望を語るブログです。

カテゴリ: 講演会・講演

毎年、新春講演会や賀詞交換会に招かれると、政治経済系の講師が今後の展望をよく語っています。
経営者には特に今後のビジネスを占う上でも関心が高いようですね。
さて、イギリスのEU離脱やトランプ大統領の誕生など波乱の多かった2016年を踏まえ、来る2017年の国内外における政治経済の行方はどうなるのか、気になるところです。

やはり気になるアメリカですが、大規模な公共投資と法人税減税を掲げるトランポノミクスによって経済は好調になり、利上げも2~3回は行われるはず。
大統領選以降、トランプの政策への期待感から株価も値を上げていましたが、年末に来て一旦は調整のため売りが進み、その後は緩やかに上昇していくのではないでしょうか。
日米の実質金利差は拡大し、円安傾向は続くと見られています。
一方、外交面ではロシアとの関係性が改善するのに対し、対中国には強硬路線がとられると見込みで、日本・韓国の駐在米軍が縮小される中、北朝鮮を含めた東アジアと中東における安全保障にどのような影響が出るのか危惧されています。
なお、中国では習近平が権力集中に一層の舵を切る一年になりそうです。

また、イギリスのEU離脱に揺れるヨーロッパに目を移すと、オランダ、フランス、ドイツなどで大統領選や議会選挙など重要なイベントがあり、ブレグジットの流れを受け、特に極右勢力の台頭に注目が集まっています。
特にフランスではマリ-ヌ・ル・ペン率いる国民戦線がEU離脱を移民排斥を唱えて支持を拡大しており、人気作家のミシェル・ウェルベックが『服従』で描いた世界が現実味を帯びてきています。
(同作では2017年の大統領選で国民戦線が第一党になるものの、連立によってオランドが政権を維持し、そのもとで移民政策の矛盾が拡大することで、2022年にいよいよル・ペンが大統領の座に接近するのに対し、ムスリム同胞団という過激派とは異なるインテリに支えられたイスラム集団と、保守党・社会党が連立を組み、フランスにイスラム政権が誕生するという世界が描かれています)

中東では勢力を弱めつつあるISの断末魔に似たテロが各地で起こる可能性が高いなか、シリアをめぐるロシアとアメリカの姿勢に注目が集まっています。
原油価格の低迷にあえぐサウジアラビアをはじめとする各国の動向も気になります。

そして日本ですが、早期の解散はないと言われています。
というのも、都議会で自民党と公明党が袂を分かっており、小池新党が支持を集めている状況のため、すぐに解散を行うことは自民党にとって得策といえません。
とはいえ、金融政策が行き詰まりを見せるアベノミクスには、あまり打つ手がないように思えるのですが、トランプ大統領のもとでの円安傾向の恩恵を受け、成長戦略を描けないまま人口の減少する未来に構造的な不安を残しつつ、何となく景気が上向てしまうような、危険な状態に陥る気がしてなりません。
明らかに投資過多となっているオリンピック以後の反動をどう乗り切るのか、不安は尽きないですね。。。

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シリーズでお伝えしております経済講演会の開き方
今回は「其の二:予算を決める」をお送りします。

当然ながら、講演会を開くにはそれなりの予算が必要です。
まずは何にどれ位の経費がかかるのかを試算してください。

ホテルなどの会場代、控え室や駐車場代、マイク・演台・スクリーン等の機材レンタル料、
プロの司会者を起用するのであればその人件費など様々です。
チラシやポスターを作るのであればその費用も馬鹿になりません。
それらを差し引いて、講師に幾ら払えるのかを冷静に考えましょう。
有料制にする方法もありますが集客できなければ支払いができなくなるので、
かなりのリスクがあることも事実です。

講師の経費としては、講演料の他に交通費・(時間によっては)宿泊費・食費などもかかります。
特に交通費は、マネージャーも同行することがほとんどですので、
グリーン車や飛行機のプレミアムクラス2名分の予算が見込まれます。


また突然のスケジュール変更に備えるため、チケットは正規料金での手配が必要です。
仮に東京から札幌へ向かうのであれば航空運賃は2名で18万円にのぼります。
そこから会場までの往復タクシー代なども考えるとかなりの額に・・・
在来線には乗ってくれない講師も多いようなので、
可能であれば最寄の新幹線駅などから車で送迎すると節約になりそうです。
(一応、軽トラとかではなく、ちゃんとしたクラスの車にしましょうね)

お食事代もコンビニ弁当やオリジン弁当は失礼なので、
仕出し屋さんなどの幕の内弁当(千円強?)が妥当ではないでしょうか。
宿泊がある場合は、当然ながらスーパーホテルとかアパホテル等ではなく、
それなりの格式のあるシティホテルで、マネージャーの分と2部屋用意が必要です。
少なくとも講師の方には上級なツイン以上のお部屋を取るのが無難です。

そしてもちろん、講演料にも消費税8%がかかります
2017年4月の消費増税については景気判断条項も盛り込まれていないため、
実施以降の講演には10%がかかるでしょう・・・

ニッチながら直前には講演会の駆け込み需要もあるかもしれません。。。

それでは気になる講師の講演料ですが、これはもう様々のはずです。
前回も紹介した「講師料金の目安」について教えてくれるサイトがありますが、
集客力があって知名度のある講師なら100万円くらいはするようです
講師料金の目安


社内で会議を開き、例えば池上彰さんに講演を依頼したいとなれば、
まずは講演料・講師料がいくらなのか見積もりを立てないといけません。
といっても、どこに問い合わせればよいのか分かりませんよね・・・。
そういう時は講師派遣専門の会社がありますので、そちらに問合せをしましょう。
企画がはっきりと固まっていれば、料金やスケジュール照会に応じてもらえます。
経験上、お願いすれば見積書も出してくれるはず

また、池上彰さんが希望の予算に合わない場合は、
予算の範囲で呼べる講師の提案リストも頂けたりするので使わない手はありません。
もちろん最終的に講師へ依頼を行わない限りは相談無料です!
こうした業者さんは講演会のプロとして講演会担当の初心者をサポートしてくれますし、
交通・宿泊手配方法なども相談に乗ってくれるので、
講演会を任されたら積極的に問い合わせてみるといいと思います



■関連記事:「【明日から開ける】経済講演会開催の流れ ①役割を明確にする」
■関連記事:「人気講師・池上彰氏が斬る2014年総選挙」

ついに...新年のまとまったお休み終わってしまいました...
これからの時期によく開催されるのが新春講演会や賀詞交換会といった企業主催の式典イベント。
取引先向けの懇親企画として、私の会社にも良く講演会の招待状が届きます。
内容としては年始の企画のため明るい話題、前向きで元気になれるような話が好まれるのですが、
やはり今年は総選挙後とあって、経済系の講演テーマが多いように思います

取引先との関係強化を図るため、式典に講演会講師を招くのは今や定番中の定番です。
そこで今回は少し趣向を変えて、
「もしも講演会運営の担当者になってしまったら・・・ をテーマにお送りいたします。

かくいう私も一度だけ主催者として講師をお呼びしたことがあります。
その時の経験をもとに、これから様々なステップに分けて、
失敗しない講演会開催の流れをお伝えいたしますね。。。

其の一:社内での役割を明確にする


会社を背負って講師をお呼びし、
大切なお客様をお招きするのですから失礼なことはできません。
そのためには誰にどこまでの裁量が与えられており、
最終決定権は誰にあるのか(契約書の押印担当含む)など、
それぞれの役割分担と決定プロセスを明確にしておくことが重要です。

例えば私が一人で乗り気になって、
宮崎哲哉さんに講演を依頼したいと問合せを行ったとします。
しかし、別の担当者も勝手に動いていて、田原総一朗さんに出演を打診してしまい、
上司がそれにOKしてしまうとそれまでです。
せっかくスケジュールが押さえてくれていた宮崎さんにはお詫びの連絡をしないといけませんし、
社名を出してお願いしていたものである以上、会社の信用にも関わってきます。

また、講演依頼会社さんを利用するとしても、
私がA社を通して宮崎さんに打診を行い、
それを知らずに別担当者がB社を通じて宮崎さんに打診を行うと、
宮崎さんの事務所には同じ案件で複数の問合せが来ていることになり、
それだけで交渉ルートの整理されていない不安な主催者と思われるでしょう。
講演会社さんの料金設定も様々ですから、
A社とB社が講師に提示する金額に差が出ることも考えられます。
また芸能界では先にスケジュール打診を行った会社と優先的に交渉するようなので、
(事務所との講演会社とのつきあいや信頼関係のため)
いくらB社の方が安かったとしても、
先にA社を通して声かけをしてしまえば、そちらの業者で進めないといけなくなります。

各担当者間で意思疎通と情報共有を図りながら、
会社としてまずは誰が誰にあたり、
その講師が駄目ならば第二希望を誰にするのかを明確にしてください。


講演会を開くには様々な役割があり、様々な準備が必要です。
講師選定はもちろんながら、会場との折衝やイベント告知などタスクは多岐にわたります。
各担当者の皆様は本業の仕事の傍らで講演会を計画・運営することになりますので、
会社の信用に関わるミスが起こらないよう報告・連絡・相談を密に行いましょう。
次回は「開催までのスケジュールの策定方法」についてお伝えいたします!

初めてご不安な方は講師派遣サイトでも講演会のノウハウを教えれくれるページがありますので、
こちらもぜひ参考にされてください
講演会を成功させる6つの法則



前回の記事に引き続き、
講演会講師として生きていくための経済学について考えてみようと思います

勿論、90分の講演料だけで100万円も稼げるのは著名人のみ
月に2~3本、年間30本でも講演をやれば、年収3000万にも達します。
仮にテレビに文化人枠として出演してもせいぜい5万円前後とも言われていますので、
彼らにしてみれば講演は極めて効率の良い仕事なのかもしれません
むしろテレビで活躍していればそれが宣伝となって著書が売れ、
講演の引き合いが増えるため、その仕事のバランスをうまく調整しているのだと思います。

では、テレビにも出られないような一般人が講師として生計を立てるには、
どれくらいの講演料でどれくらいの数をこなせばいいのでしょう・・・。


仮に一本の講演料を5万円くらいに設定すると、
月に5本でも仕事があれば月収25万円⇒年収300万円の見込みです。
ただし、これがそのまま手取りの金額になるのではありません

講演料が振り込まれる場合、
原則、個人の口座に対しては源泉徴収(復興税)分が引かれてしまいます。
税込54,000円の講演料ですと10.21%分(5,513円)が差し引かれ、
差額の48,487円が手取りとなります。
手取りで年収300万円を目指すなら、講演料5万円で年間62回の実施が必要です。
(法人名義の口座であれば源泉は引かれることはありません)

当然ながら、求められるテーマについて何の知識もなく、知名度もなければ、
どんなに自信があっても講演会にも呼ばれません。
何か一つだけでも、専門性をもって、90分間は人に伝えられる知識と話術が必要です。
そこで、自分なりの講演の型を作ってしまうと便利かも。

これまでに同じ講師の講演を何度も聞いたことがあるのですが、
ほとんど一語一句違わぬようなお話をされる方も沢山います。
ここで前振りをして、ここで笑いを取ると言うように、
ある種の「劇」を演じているような感覚でしょうか。
パワーポイントなどのスライド資料も一度作りこんでしまえば、どんどん使い回せます。
そうしたパッケージを3本でも用意できれば、完成度も満足度も高い講演を披露できるはずです。

が、しかし!!
講師として特に店舗を構えるわけでもないので、どうやって講演会に呼んでもらえばいいのでしょう?
インターネットがあるじゃないかとお思いになる方も少なくないと思います。
もちろん講演会主催者は講師を探すのにインターネットを使用しています。
でも、ご自身の扱う「テーマ」+「講演」をキーワードに検索をされたところで、
ご自身の名前は恐らく検索結果にほとんど出てこないはず。

なぜなら、世の中には「講演」にまつわる会社が幾つもあって、
それぞれにお金をかけて検索結果に上位表示される工夫(SEO対策)や、
リスティングをはじめとする広告を展開しているのです!

資本の限られた一個人がとても太刀打ちできるものではございません!!



そこで前回紹介した講演会キャスティング会社のサイトに登録することをオススメします。

講演依頼や講演会の講師派遣

こうしたサイトには全国から大小問わず講演会主催からの問合せが寄せられており、
企画や条件にあった講師を提案してくれるのです。
実際に主催者の方々とお話をしていても、
こうしたサイトを定期的に使用しているとの声を良く聞きます。

また、公益性があって専門性の高いテーマですと競合する講師も少ないため、
あえてニッチな分野を押していくのもありかもしれません。
例えば、相続と絡めて少しずつ話題となってきている「家族信託」について、
「セミナー」で検索してみると、2-3名のほとんど同じ講師しか出てきません。。。
競合調査のため、講演依頼サイトの講師一覧紹介ページを定期的に見て、
自分の生きるテリトリーを模索するのもいいと思います。
(別ジャンルの講師から、良いところを盗んでしまうのも有効かと)

もちろん、どなたも最初は副業として講師を務められることがほとんどです。
それでも、インターネットと講演会社を上手く使って実績を重ねれば、
評判が評判を呼び、あなたもいつしかプロの講師になれるかも!
以上、「年収300万円講師の経済学」でした。。。

是非、参考にされてください

年間100本以上も講演会を聴いていると、本当に様々な講師がいるのだと痛感します。

講演内容や情報量、話術、構成力、集客力など講師によって大きく異なります。
著名人であっても余り内容がまとまっていなかったり、
逆に知名度がなくても内容が充実していて満足感を与えられる講師だったりすることが多々あって、
講師の中でも、その主催者のニーズや予算に応じた棲み分けがされているのだなと思います。

講演講師を数多く紹介している講師派遣のキャスティングサイトなんかを見てみると、
経済というテーマ一つとっても、講師の職業や予算、知名度は様々です。

経済



講演会講師にライセンスはありませんので、
言うなれば誰しもが明日から(自称)講師になれる時代。

もしかしてだけど・・・ もしかしてだけど・・・・・・
それって自分にもできちゃうんじゃないの?
!(//∇//) ソウイウコトダロ?

なんて思われる方も少なくないのではないでしょうか。

というわけで、今回から2回に渡り、“年収300万円講師の経済学”と題し、
講演会講師として生きていくためのノウハウについて考えてみようと思います( *`ω´)

前回の記事でもお伝えしたとおり、
講演会にテレビで活躍している有名人を呼ぶには70万~100万円はかかるそうです。
もちろん、これは純粋に講演料だけのお話し。

全国区の講師のほとんどは東京を起点にしており、
地方に行く場合はマネージャーを帯同して、
新幹線ならグリーン車、飛行機ならプレミアムクラスで移動します。
また、急なスケジュール変更にも対応できるように、
チケットは正規運賃で手配しなくてはならないとのこと。

仮に講演料100万円の講師を福岡に呼ぶとすると・・・

   講演料:100万円
   消費税:  8万円
 航空運賃:  19万円(プレミアムクラス2名往復:羽田⇔福岡)
タクシー代:   1万円(空港⇔会場往復)              
   合計:128万円

といった計算になります。
さらに食費や会場費(スクリーンやプロジェクター等の機材レンタル費、控え室使用料含む)、
午前中や夜などの開催時間帯によっては宿泊費(講師とマネージャーは別室で手配)など、
他にも色々な経費がかかるのだとか。

それでも、全国で毎日のように大小問わず様々な講演会が開催されており、
その市場は年間5000億円ほどの規模に達するという試算もあるほど。

つまり、ここには確かな需要があるのです


経済アナリストの森永卓郎氏に『年収300万円時代の経済学』という著書がありましたが、
講師として年収300万円を稼ぐには一体どうすればいいのか?

次回はその具体的な方法についてお伝え致します。
どうぞお楽しみに!!

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