年間聴講100件超! 講演会マニアが経済の明日を占うブログ

1年間に100件超もの経済に関する講演を聴講している講演会マニアが、見聞きした講師の話を通じて日本経済の展望を語るブログです。

カテゴリ: 経済

2月になってしまいましたが、今年もリスクイベントが盛りだくさんです。

まず日本を中心に考えます。

日銀の黒田総裁の任期が今年の4/8に切れます。
物価目標2%上昇はここまで果たせぬまま、好景気ではあるものの「デフレ」の後遺症から脱却できずにいます。

また、消費税率10%への引き上げを表明している安倍総理。
自民党が大勝したことで民衆の合意は取れているものの、好景気に水を差しかねず方々から「悪手」であることを指摘されています。
リーマンショック級の緊急事態が起きずともこれは延期すべきでしょう。
格差が広がっている状況で一律に税率を上げる消費税は低所得層への負担が相対的に大きくなります。

軽減税率の話もありますが、そもそもそのシステム構築や導入には混乱が予想されます。
莫大なコストがかかる上、期待しているほど税収が増えなかった場合にまるまる無駄に。


地政学リスクの視点では第一に北朝鮮です。
平昌五輪では韓国との雪解けを演出しているものの、先日の仮想通貨「NEM」の奪取は北朝鮮主導ではないかとの話もあり、完全に「その気」な北朝鮮。
4月には故金日成主席の誕生日や朝鮮人民軍の創建記念日も。

外貨獲得にあの手この手の北朝鮮へはこれ以上の締め付けも効く気配がなく、これ以上の手がないのが現実。
対話ではなく圧力を選んだ、と共同声明を出した安倍総理とペンス副大統領。
どうなるか注視していきましょう。



アメリカに目を移せば任期前半の中間選挙が11月に行われます。

上院議員のうちの3分の1、下院議員全員が改選となる。各の定めによるが、同時に、任期が満了した州知事の選挙、各自治体の公職に関する選挙、欠員が生じている非改選上院議員の補欠選挙なども行われることが通例である。

中間選挙は大統領選挙の年の選挙と同様に、「選挙の日」すなわち「11月第1月曜日の属する週の火曜日」に行われる。通常は11月第1火曜日になるが、当日が11月1日になる場合は11月8日に行われることになる。

中間選挙では政権運営についての批判を受ける大統領の与党が議席を減らすことが多い。近年において大統領の与党が両院で議席を増やした中間選挙は、9・11テロ翌年の2002年のみである。


トランプ大統領率いる共和党が民主党に敗れ、議席を減らすことになれば議会運営はますます停滞へ。
公職のポストが空きまくっている上、先日は一部の行政機能が停止したことが報道されたことは記憶に新しいですね。

株価が最高値を記録し続ける中、利上げの影響も懸念されて暴落するなど、マーケットは敏感に反応。
これで実際に利上げをした日にはいったいどうなるやら。
こればかりは誰にもわかりませんね。



先日、日本とヨーロッパ間における経済連携協定(EPA)が妥結したことが報道されました。

参考:日本とEU、EPA協定で大枠合意 多品目の関税撤廃へ

具体的な内容はまだこれから詰めていくにせよ、日本とEU間で自由貿易が促進されることは世界的に大きなインパクトを持ちます。

安倍外交の実績として今後も歴史の教科書に載るでしょう(良いか悪いかは別として)。


そもそも、経済連携協定とはなんなのでしょうか?


経済連携協定(EPA)とは


経済連携協定(けいざいれんけいきょうてい、Economic Partnership Agreement[1]EPA)とは、自由貿易協定(FTA)を柱として、関税撤廃などの通商上の障壁の除去だけでなく、締約国間での経済取引の円滑化、経済制度の調和、および、サービス・投資・電子商取引などのさまざまな経済領域での連携強化・協力の促進などをも含めた条約である。
Wikipediaより

経済連携協定は自由貿易協定を包括するもの、経済取引など全体的なやり取りを円滑に、強固にするためのものなのですね。


自由貿易協定と言えばトランプ大統領がTPPから脱退することを宣言し、大統領令に署名したのも今年2017年。

今回、大筋合意したTPP協定の参加11か国の人口は合わせて約5億人(世界の約6%)。 
GDP=国内総生産の合計は、日本円にして約1100兆円(世界全体の13%)になる経済連携協定です。

しかし、アメリカが離脱する前のTPPは、人口が約8億2000万人(世界の約11%)。GDPは約3200兆円(世界全体の約37%)だったため、規模は大幅に縮小しています。

一方で、日本はことし7月にEU=ヨーロッパ連合のEPA=経済連携協定で大枠合意しています。日本とEUのEPAの規模は、世界全体のGDPのおよそ28%と、大型の経済連携協定となっています。

参考:NHK NEWS WEB 今さら聞けないTPP TPP11 新協定の規模と通商戦略

アメリカ参加のTPPは37%と、日本にとってみれば関税なしで自動車を輸出できる超巨大市場が出来るはずでした。

アメリカは国内産業の防衛のため、脱退したわけですね。

これが各国から経済を停滞させるとして懸念視されている保護貿易なのですが、EUとEPAを結ぶことで世界全体の28%の市場が出来るということでニュースになっているのですね。

もちろんそれ以外にも様々な物品がやり取りされるのでしょうが、今現在EUと日本はどのようなものを輸出入しているのでしょうか。

■日本の主要輸出品目
・自動車(15.3%)、自動車部品(5.8%)、金(3.5%)

■日本の主要輸入品目
・医薬品(14.5%)、自動車(11.4%)、免疫血清および免疫産品(3.5%)JETRO


自動車を輸出し、医薬品と自動車を輸入しています。

日本からしてみれば安く自動車を売り、安く農産品を仕入れることができれば経済成長します。

国内の関税撤廃の争点は日本の一次産業が壊滅してしまうのかどうかというところ。

農業や酪農、畜産関係の人々は安易なTPPに反対しています。

元々の自民党は農家の支持が厚かったために、農家が反対する施策を取りませんでした。

しかし安倍政権は経済界との連携を打ち出してきています。


「自動車」が日本の屋台骨だからですね。


日本車の今後

さて、ここで日本車は果たして海外で今後も売れるのか?という疑問が出てきますね。

トヨタを始めとした日本メーカーはこれからも海外で収益を上げられるのでしょうか。


一般社団法人日本自動車工業会によれば
2年連続で増加した四輪車輸出台数
2016年の四輪車輸出台数は、前年より1.2%増加して463万4千台となりました。乗用車は前年より3.7%増加して411万8千台、一方トラックは前年より17.7%減少して38万4千台、バスは前年より6.8%減少して13万2千台となりました。

欧州、アジア、北米、大洋州向けが増加した四輪車輸出台数

2016年の四輪車輸出台数を仕向地別で見ると、欧州向け(11.0%増)、アジア向け(10.9%増)、北米向け(8.6%増)、大洋州向け(0.7%増)は前年より増加しましたが、中近東向け(26.9%減)、アフリカ向け(20.1%減)、中南米向け(5.0%減)は前年より減少しました。

ここ数年輸出台数は伸びており、特に欧州とアジア向けが伸びています。

販売台数もやはり伸びています。
参考:トヨタ欧州販売、11%増の52万台と2年連続で増加 2017年上半期


なぜ伸びているのか調べてみると、主力であるハイブリッド車の売り上げが伸びていること以外にもう一つ言及した記事がありました。


参考:トヨタ、欧州市場で販売急増。なぜか?


これによれば世界ラリー選手権に参加しているTOYOTA GAZOO RACINGの好影響が出ているとあります。


世界ラリー選手権はF1とは異なり、オフロードも走りまくるモータースポーツ。

日本ではあまりなじみがありませんが、パリダカールラリーという名前はよく耳にしますね。

WRCに復帰したトヨタの活躍により、それに共感した人々がトヨタ車を買いに走っているというのです。

この理論でいくと、販売台数を伸ばすにはラリーで好成績を残し続ける必要があるわけですが。。。


EPAに視点を戻すと、今後欧州で日本車にかかる関税が撤廃される可能性があります。
日本車にかかっている税金がなくなる分、販売価格が安くなるため競争力が高まることが期待されます。


EPAとWRCの相乗効果で売り上げを伸ばし続けることができるでしょうか?

他メーカーもWRCに乗り込んでくるかもしれませんね。


EV化の波


トヨタは現在のEV「ブーム」を冷静に見ています。
開発競争に遅れているという見方もありますが、トヨタは完全EVの普及には疑問を投げかけています。

なぜなら世界で販売するうえで、充電ステーションの普及がボトルネックになると考えているためです。


アフリカや中国では車の販売台数が飛躍的に成長していますが、それは化石燃料のコストの低さがあってこそ。

充電がもっと手軽になり、充電時間もガソリン並みになるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
それまではハイブリッド車が現実的であるとトヨタは見ているのですね。


とはいえ、CESでは豊田章男社長がこのように述べています。

現在、トヨタは90か国以上で37車種の電動車を提供しています。2020年前半までには全世界で10車種以上のEVを提供し、2025年までには全てのレクサス車・トヨタ車にEVあるいは電動車のオプションを設定いたします。
昨今、多くの人々が、電池技術、あるいは電気自動車を話題にしています。
一方でそれほど話題になっていないのが、今日米国では電気自動車の販売台数が1%にも満たないということです。お客様の電気自動車への関心を高めるためにすべきことはたくさんあります。
そして、私たちは、全固体電池の開発にも取り組んでいるのです。この技術は、電池をより小さく、そして軽くでき、何よりお客様と自動車メーカー双方にとってより手軽な価格にすることができると考えています。

【CES 2018】 豊田章男社長によるトヨタ プレスカンファレンス(スピーチ全文)



電池の開発、そしてモビリティ企業としてプラットフォーム開発を進めるとのこと。

これはドローンや小型運搬機器の開発にも活かせる技術ですから、自動車だけでなく今後は様々な分野でモビリティを売っていきたいと考えているのではないでしょうか。


テスラなどと違い、ハードウェア製造には一日の長があるTOYOTA。

バッテリーの開発が肝となるのでしょうか。









こんなニュースが話題になっていました。

参考:NHK WEB ロイヤルホストなど元日を休みに 働きやすい環境作り

「働き方改革」が流行語大賞2017にノミネートされました。
働き方についての議論が大きなうねりとなり、残業の削減や生産性の向上という意識が根付きつつあります。

振り返ってみれば働き方改革を語るうえで小売業界への言及はあまりなされて来なかったように思います。

所謂「スーツにネクタイの男性会社員」をターゲットとした議論・制度案であったのではないでしょうか。

小売・外食産業では営業時間外の「売り逃し=機会損失」を避けるために長時間営業(労働)が常態化しています。

サービス残業やみなし残業制の「活用」で一人当たりの労働コストを極限まで下げた結果が、今の日本経済を端的に示しています。


世界的な株高・好景気の後押しもあり、労働時間の短縮がやっと「当たり前」のこととして認知されるようになりました。

2017年を象徴する言葉の一つ、働き方改革。

そこで営業時間の短縮について実施・検討している企業についてざっと調査してみました。

営業時間短縮の大手

ロイヤルホスト ロイヤルホールディングス
 →24時間営業の廃止、2018年1月1日を店休日に、その他5月と11月にも休みの日を設け、年間で合わせて3日間の休業日を設ける

カウボーイ家族 ロイヤルホールディングス
天丼 てんや  ロイヤルホールディングス
 →元日を店休日にするなど

ガスト すかいらーく
ジョナサン すかいらーく
 →24時間営業の店舗を大幅に減少

マクドナルド 日本マクドナルド
 →24時間営業の店舗を減少

モスバーガー
 →一部店舗の開店時間を1~2時間遅らせる

ファミリーマート
 →営業時間短縮の実験を数店舗で開始

三越伊勢丹
 →2016年から元日と1月2日を休みに。今後3日も店休日にすることを検討

ヤマト運輸
 →受付締め切りを1時間短縮。
参考:nikkei style 店の営業時間なぜ短縮? 需要に変化、人手不足も重荷


これだけの企業が営業時間短縮に踏み出しています。
もちろん、検証の結果如何ではまた元に戻すこともあるのでしょうが、検証を実行に移したことが大きな一歩と言えるのではないでしょうか。

どうなる?働き方改革と営業時間短縮

働き方改革のゴールはどこなのでしょうか。
従業員の満足度の向上でしょうか?

いえ、違います。

「短い時間で最大の利益を上げること」です。

つまり「短い営業時間でも儲かるような仕組みを作ること」。

営業時間が短くなった結果、儲からなくなってしまっては意味がないからです。

あまりに安さを追求する、消費者としての日本国民の姿勢も浮き彫りになっています。


ちなみにロイヤルホストは営業時間の短縮で売上が伸びたとのことです。
参考:営業時間短縮でも売上高アップ

全ての企業がこうなればよいのですが、一方では懸念も。
筆者はムダな長時間労働や過剰なサービスは必要ないとの立場だが、こうした構造的な問題を考えずに、社会全体で一斉に時間短縮を行うことについては慎重であるべきだと考えている。

構造的な問題を解決しないまま、むやみに深夜営業や休日営業をやめてしまうと、経済のパイそのものが縮小し、さらに日本経済が貧しくなるというスパイラルに陥る可能性もあるからだ。
即ち、深夜営業をやめることにより、その時間に得られるはずの売り上げや雇用の喪失が問題ではないかということです。

深夜でも買い物をしたい人も働きたい人もいるはずで、それらが失われると「生産性」も下がるし「日本経済そのものの縮小」につながるという懸念です。

これに関しては実際にこれから結論が出てくるでしょう。

安倍政権は女性の勤労参加をさらに呼びかけ、一人当たりの年収が下がりつつも税収が減らない仕組みを構築したいはず。

時短勤務などが可能になれば女性の社会参加のハードルが下がることになるので、政権としても何らかのテコ入れをするのではないでしょうか。

今までがあまりに長時間営業のしすぎで、サービス残業もさせていたのが正常に戻ると考えれば私は日本経済は健康的な方向に向かうのではと思っています。

24時間営業をゼロにするのではなく、より短時間で効率よく儲けることを目指して試行錯誤するタイミングなのではないでしょうか?


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パラダイス文書の話題がトップニュースになり数週間。
話題は下火になっていますが、結局パラダイス文書では何が問題とされていたのか情報を整理してみました。

wikipediaによれば
パラダイス文書(パラダイスぶんしょ、paradise papers)は、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)と加盟報道機関によって2017年11月5日一斉に公表された、タックス・ヘイヴン取引に関する約1340万件の電子文書群である[1][2]
2016年の「パナマ文書」はセンセーショナルなものでした。
タックスヘイブン(租税回避地)への不透明な資金移動についての暴露は、世界中に波紋を呼びました。


パラダイス文書に記載されていたら「悪」なのか

ITmediaビジネスに興味深い記事を発見しました。
「パラダイス文書」がまったく盛り上がらない、残念な理由

パラダイス文書(パナマ文書もそうだが)について、根本的な疑問も出ている。

 タックスヘイブンの存在そのものについての議論である。というのも、今のところ、パラダイス文書で暴露されている人たちや企業などは、暴露文書を見ても、そこに違法行為はほとんどない。つまり、はっきりとした問題点が見えにくいのである。

租税回避は国家にとっては好ましくないものですが、一方で国外への投資や国境を越えたビジネスを推進する上では二重課税を防ぎスムーズな取引を推進する働きもあります。

パラダイス文書で暴露されている人や企業はほとんど違法行為が指摘されていないということ。
タックスヘイブンの存在や、国外へのスムーズな資金移動は問題点とは言えません。

たとえ英女王の個人資産が租税回避のために資金移動されていたとしても、「悪」とは言い難いのです。

パラダイス文書に名前が記載されていたとしても、それ以上の追求をすることは難しいということで国内の報道は落ち着き始めています。


さらにもう一点、パラダイス文書がどのように入手されたのかが焦点になると、上記の記事内で山田敏弘氏は指摘。

違法なハッキングなどによって非合法に入手された資料は、中身がどのようなものであれ、情報が恣意的に編集されている可能性を否定できません。

情報を入手した経路が不透明であれば、「その情報は誤っている」と躱されてしまいます。


租税回避と日本の今後

パナマ文書には伊藤忠や丸紅、ファーストリテイリングといった日本を代表する企業が記載されていました。
参考:東洋経済「パナマ文書」に載った日本人・企業の"事情"

東洋経済の上記記事によればタックスヘイブンには意外な使い道があるとのこと。

「対日情勢が悪化した際、日本企業だとバレるリスクを低減するため、タックスヘイブンに法人を設立する」というものです。

日系企業は過去幾度となく対日感情の悪化の影響を受けてきました。

そこで間に一度タックスヘイブンを挟むというのです。


実際のところ、日本には租税回避地を利用した過度の節税を防ぐ法律があります。

租税負担割合(実際の税負担水準)が20%未満の国や地域にある海外子会社の所得は、原則として親会社の所得と合算して申告する必要がある。

今回のパラダイス文書についても税務署の調査が行われると発表されています。

租税回避はバレるリスクを抱えています。

その際に追徴課税や企業イメージの悪化が懸念されるので、個人的にはそこまで旨味がないのではと思います。

日本政府としては第4次安倍政権が発足し、連日「税」のニュースが報道されていますね。
消費税増税が見込まれていますが、それに伴い育児負担の軽減や私立高校の教育費無償化へと舵を切っています。

税収を増やすために法人税を上げようとすれば、企業はあの手この手で租税回避の手段を講じます。

消費税は広く市民から徴収できますし、市民には租税回避の手段がありません。

国が税優遇をした結果、大企業は消費税増税には反対しない。
そんな構図が透けて見えるようです。


参考:消費増税、法人減税が格差を広げる?景気への効果薄く、大企業優遇といわれるワケ
参考:消費税収19兆のうち6兆が大企業に還付…消費税と法人税を「払わない」大企業、優遇の実態



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8月26日、北朝鮮が日本列島を飛び越える形で太平洋にミサイルを発射。
早朝にJアラートが鳴り響き、日本をはじめアメリカ・韓国が強い非難を表明したかと思いきや、9月3日には核実験。
明確に引かれていたはずのレッドラインも今や砂煙の中ではっきりと見えません。。。
「対話」と「圧力」とは言いながら、もはやどこに出口があるのやらといった関係各国の手詰まり感が否めないなか、アメリカが散らつかせる軍事オプションもどこ吹く風と、なし崩し的にICBMに搭載可能な核戦力の保有へとひた走る金正恩。
本当に戦争が起こるとすれば日本も決して安全とは言えないはずなのですが、なぜかまたしても「安全資産」ということで円が買われてしまうのはなぜ;´・ω・)??

8月29日の東京株式市場は株安が進み、1ドル=108円代前半と円高の展開になりましたが、どうしていつもいつも、世界経済に危機が起こるたびに投資家は「リスク回避」で円を買うのでしょう?
と思っていたら、その理由を分かりやすく解説してくれている記事がありました。

北朝鮮リスクで円高進行 「安全資産で円が買われる」の勘違い

(https://zuuonline.com/archives/170361:平田和夫さんの記事)

上記の記事の著者・平田和夫さんによると、有事の円高は日本の低金利が背景」にあり、「ヘッジファンドなど巨大な投資ファンドによる円キャリートレードのポジション解消による円の買い戻しが主因」 とのことなのです。

すなわち、通貨の裁定取引の常としてヘッジファンド等が「低金利通貨で資金を調達して高利回りの通貨で運用する」場合、金利の低い円を売ってより高金利の外貨を買うわけですが、世界経済になんらかのリスクが生じた際は一旦利益確定のポジションどりのため、逆に外貨を売って円を買うというプロセスになっていると!
日本がマイナス金利を続けている以上、有事があれば円が買われるというか、もともと円で買った外貨が売られて円が買い戻されてしまうというわけですね・・・。

別に安全資産なんかじゃなかった
 

下手をすれば北朝鮮のミサイルで日本の経済は大混乱に陥るかもしれないのに、巡り巡って円が買われて円高になるなんて、なんとも不思議な現象です。。。

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