様々なリスクを抱えながらも盛況のうちに幕を閉じたリオデジャネイロ五輪。
BRICs諸国というタームもあるとおり、ブラジルといえば経済成長が著しい新たなマーケットとして注目されていたのですが、蓋を開けてみれば警備もままならぬほどに深刻な不況に陥ってしまいました。観光客を狙った強盗などの犯罪も多発し、今後の途上国での五輪開催は難しいという印象すら抱いてしまいます。
アテネ五輪のギリシアが、五輪開催後に財政破綻に陥ったのも記憶に新しいところ。
2018年に韓国・平昌で行われる冬季オリンピックも、その準備段階で主に資金面での問題に直面しています。
そして、来る2020年には東京でオリンピックが開催されるのですが、果たしてその経済効果はどれくらいなのでしょう?

日本銀行の調査統計局が2015年12月に「2020年東京オリンピックの経済効果」というレポートをまとめているのですが、そこでは、「主として、①訪日観光需要の増加と②関連する建設投資の増加という2つの経路を通じて、わが国経済にプラスの効果を及ぼすと考えられる」と述べられています。

①については、期間中、一日92万人もの観光客が東京を訪れるとの予測があります。


オリンピック経済効果

五輪 経済効果

※日本銀行調整統計局「2020年東京オリンピックの経済効果」(2015年12月)より


「オリンピック関連の建設投資には、オリンピック会場設備など直接的な需要だけでなく、民間ホテルの新築・増改築や都心の再開発、商業施設の建設や交通インフラの整備といった間接的な需要も含まれる。過去のオリンピック開催国のパターンを参考にすると、関連する建設投資は、2017~2018 年頃にかけて大きく増加したあと、2020年頃にかけてピークアウトしていくと予想される。
 こうした建設投資のブーム・アンド・バストによる景気の大きな振幅を回避するためには、上述の観光客誘致策に加え、規制緩和をはじめとする各種の成長力強化に向けた取り組みを通じて、新規需要を掘り起こしていく必要がある。同時に、そうした新規需要の増加を供給面から支えていくためには、労働生産性の向上や女性や高齢者などの労働参加を一段と促進するなど、人手不足というわが国が直面する構造問題に、これまで以上に取り組んでいく必要がある」



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