大方の予想通り投票率が戦後最低の数字にまで伸び悩み、与党が議席の3分の2を占める圧勝に終わった2014年今回の総選挙。
こうした選挙の度に注目を集めるのがテレビ東京の選挙特番ですよね。
何と言っても、ジャーナリストの池上彰さんが政界のタブーに鋭く切り込む痛快なコメントの数々が、お茶の間で幅広い支持を集めています。
池上彰の総選挙ライブ

池上さんはご多忙のためそれほど講演回数は多くないのですが、それでも年に何回かは一般向けに実施されています。
私は今年、某生命保険会社さんで実施された講演会を聴講する機会があったのですが、会場には主催者さんの想定以上に人があふれ、取引先への招待制企画にもかかわらず、軽く500名は超える集客(オープンな会であれば1000名~2000名は軽く集まるのではないでしょうか)。
講演の内容も、分かりやすさと切れ味抜群のトークで、政治経済・社会問題・国際情勢をめぐる様々な話題を解説してくれました。
しかも! 講演後にはテーブルごとに集合写真を撮ってくれるサービスまで
聴講者全体の満足度は非常に高かったと思います。
詳しくは講演依頼サイトにお尋ねください。。。

さて、今回の選挙特番の中でも特に注目されたのは、池上彰氏と安倍首相とのやりとりではないでしょうか。そこで、忙しくてテレビを見られなかった方々のために、これからインタビューの全文を一挙掲載いたします

                                                            

(池上彰氏)「安倍さん、自民党、こう非常に当選者数を増やしています。この結果は満足していらっしゃいますか? いかがですか?」

(安倍首相)「まだ最終の議席が確定しておりませんが、とりあえずは目標であったですね、自公で過半数、衆議院の選挙というのは政権選択の選挙でありますから、我々の政権が、自公政権が続いていくということが確定した、ということについては一安心しております。また同時に大きな責任を感じています」

(池上彰氏)「はい。これだけの信任が得られたというのはアベノミクスが有権者から支持されたという風にお考えでしょうか?」

(安倍首相)
「アベノミクスはまだ道半ばでありますが、しかし、二年前、三年前のですね、あの暗く低迷した時代、あの経済状況を一変することができた、という印象を持っていただいたと思いますが、まだ実感できないという方が沢山いらっしゃるということは我々もよく承知をしておりまして、その皆さんにお届けしていくことが我々の使命であり、それをしっかりとやっていけ、という好意だと、このように受け止めております」

(池上彰氏
)「はい。今、スタジオの中のゲストからもですね、物価が上がって生活が苦しい、何とかして欲しいという声もありました。それにしてもですね、非常に気がかりなのは今回の投票率の低さです。街を出、色々なところで声を聞いてもですね、今回なんで選挙をするのか分からない、関心がないという人が非常に多かった、推定投票率がこう出ました、52%をちょっと超えるくらいです。これだけ低い投票率のなかでの勝利というと、あまりこう自慢ができないんじゃないかと思うんですがいかがでしょうか?」 【テロップ:推定投票率52.32%前後(午後8時現在 総務省)】

(安倍首相)「あの、前回の総選挙もですね、これはまあ最低と言われました。我々野党ではありましたが責任を感じていました。これは与党も野党もないんだろうと思うんですね。政治においてしっかりとその信頼を獲得するように努力をしていきたいと思います。同時にですね、この寒いなか雪のなか投票所まで足を運んで、自民党、民主党あるいは共産党等にですね、しっかりと投票していただいた皆さんに改めて敬意を評したい、こんなように思いますし、昨日もですね、霙(みぞれ)の降るなかずっと我々の演説に対して最後まで耳を傾けていただいた沢山の皆さまがおられた。そういう皆さんに感謝をしたいし、そしてそういう方々が自民党・公明党に一票入れたことによって、我々は今後、政権を、今後もですね、続けていくことができる。改めてそういう皆さんに感謝を申し上げたい、こんなように思います」

(池上彰氏)「はい。先ほど視聴者からも色々なメールが来ているんですが、そのなかに安倍さんのための選挙ではなかったのかという声もありました。よく総理大臣になった以上、一度は解散総選挙したいものだと皆さん思っているとよく言われます。おじいさまの岸総理大臣も解散総選挙を成し遂げました。やはり解散総選挙、一度は自分の手でという思い、お持ちだったんでしょうか?」

(安倍首相)「解散総選挙というのはですね衆議院全員の議席を奪うわけでありまして、我が党はすでに290・・その段階で5議席を持っていました。この295議席、前回の選挙においてはですね、3年3ヶ月の浪人生活を終えてやっと議席を獲得した方々がいました。そう簡単な気持ちでですね、その人たちの首を飛ばすなんてことができるわけがないんですね。それはもう考え考え抜いて、そしてまた私はですね、まさに代表なくして課税なしでありました。税に関わる大きな変更というのは国民に信を問わなければならないと、これが私の信念であります」

(池上彰氏)
「分かりました。集団的自衛権をめぐる解釈の議論のときにですね、国会で安倍総理は『私の考え方に反対するのであれば次の選挙で政権を変えてくれればいいじゃないですか』とこうキッパリおっしゃってましたね。その割には今回の選挙でアベノミクスのことは随分お訴えになったんですけれども、集団的自衛権の憲法解釈、こういうことをあまりおっしゃっていなかったように思うんですが、これはどうなんですか?」

(安倍首相)
「そんなことはありませんよ(苦笑)。今までずっと何回もですね、テレビの討論会で随分議論したじゃないですか。で、街頭演説というのは時間が限られています。その限られている時間のなかでも、私は7割8割はですね、安全保障についてお話をしているはずですよ。時間の分配というのは、それはアベノミクスの説明があります。そして、なぜ消費税を一年半先延ばしをしたかという説明があります。そして、私たちが今進めている社会保障政策、ありますね、子育て支援があります。そういう政策について一時間の講演なんかできないんですから、街頭ではですね、当然そのなかで時間の配分の長さがあります。当然、私はそれを訴えてきたのは当然でありますし、いくつかの新聞はですね、これを問う選挙という風にキャンペーンをはっていたのも事実ですね。ですから皆さんも、もしこれが自民党が負けたらですね、それがまさに宿題だったと言われるかもしれませんが、勝ったから訴えてなかったというのは私はおかしいと思いますね」

(池上彰氏)
「なるほどね。分かりました。ということはつまり、こうやって自民党が勝ったということは集団的自衛権の憲法解釈、この安倍政権がやってきたこと、国民が支持してくれたんだと、こういう風に受け止めてらっしゃるということですね」

(安倍首相)「選挙というのはですね、いつも政権公約を出して、それを皆さんにお配りをして、理解をしていただいたうえで投票していただく、というのが基本的な姿勢だと思いますね。ですから我々はお示しをしている政策においてご理解を頂いたとこのように思っておりますし、まさに我々はすでに7月の1日に解釈の変更をしておりますから、それを加味した上での選挙であったと、またテレビの討論についても私は何回もそれは申し上げているとおりであります」

(池上彰氏)「分かりました。そしてこれだけの議席を確保しますと、安倍総理大臣の悲願である憲法改正が視野に入ってくると思うんですが、やっぱりご本人の手で憲法改正を成し遂げたいということですね」

(安倍首相)
「国民的なご理解が必要です。3分の2の国会における勢力をですね、作ったとしても、国民投票で過半数の支持を得なければいけません。まずそこから始めていきたい、理解を深めていくことから進めていきたいと思っています」

(池上彰氏)「はい。憲法改正に向けてこれから一歩一歩進んでいくということですね」

(安倍首相)「そういうことですね」

(池上彰氏)
「分かりました。ありがとうございました。(中継終了)やはり憲法改正についての熱意というか、野望をまったく隠そうとされなかったということですね・・・」

                                                            

いかがでしたでしょうか?!
議員定数削減が反故にされている問題や、特定秘密保護法の危険性、2006年の原発をめぐる国会での「全電源喪失は起こりえない」という発言とそれを議事録から削除していた問題、また前回選挙の自民党ポスターに「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」と掲げられていた問題、政治とカネの問題などなど、ネットでも騒がれていた疑念の数々にまだまだ切り込んで欲しいところもあったのですが、時間が限られているので仕方ありませんね・・・。

詳しいお話は、時間もたっぷりで、テレビで言えない裏話まで聞けちゃう池上彰さんの講演会を楽しみに待ちたいと思います