年間聴講100件超! 講演会マニアが経済の明日を占うブログ

1年間に100件超もの経済に関する講演を聴講している講演会マニアが、見聞きした講師の話を通じて日本経済の展望を語るブログです。

タグ:講師

前回ご紹介した伊藤元重氏。
今回はその講演内容についてご報告いたします。

特にスライド資料やレジュメ等は使用せず、
マイク一本でお話を進められる伊藤氏。
経済の講演会だとスライドを作ってもデーターを都度更新するのが面倒なのかも。。。
(以前ご紹介した田原総一朗氏や経済アナリストの森永卓郎氏もマイク一本で話されます)

伊藤元重レポート


さて、最近行われた伊藤元重氏の経済講演ですが、
まず第一の矢として物価上昇率2%を掲げる日銀の政策に関し、
デフレ脱却という至上命題については疑いようもなく一定の成果を上げているとの評価でした。
概して企業業績も上がっており、
日経平均株価もかつての8千円から倍増の1万6千円ほどにまで上昇しているのは事実です。

さらにアベノミクス第二の矢として、政府は大幅な財政出動によって公共投資を増やし、
日銀が建設国債を大量に購入・保有していますが、
日本の非社会保障支出をGDPで割った比率は、
OECD加盟先進国の中でもまだ最低であると伊藤氏は指摘しま

かつてのように公共事業への投資が膨らんでいることへの批判は多いものの、
財政についてこれほど真面目に取り組んでいる国はないとのこと。
ここから消費税を10%にまで上げられるような景気対策をいかに講じることができるか。
それが鍵になると話されていました。

黒田総裁が不退転の意思で推し進めるこれまでに無い規模の大胆なリフレ政策は、
いわば「ルビコン川を渡った」(=賽は投げられた! by.カエサル・シーザー)状態。
それは同時に「背水の陣」を敷いていることを意味します。

政府は2020年までにプライマリ・バランス(基礎的財政収支=借金である国債発行やその償還による収支を除く、純粋な収入と支出のバランス)の黒字化を目指していますが、
少子化・高齢化が急速に進み、社会保障費が膨張する中で、
低い成長率が続いてしまうとさすがに財政は破綻してしまいます

そこで第三の矢として、いかなる「成長戦略」を描けるかが重要( *`ω´)
よくニュースでも聞かれるこのフレーズですが、具体的なイメージが湧きづらいですよね。。。
基本的には「民間投資の促進を指しているのだとか。
設備投資等を促して企業の生産性と競争力を上げ、グローバル化に対応させるというのが狙いで、
そのため2015年度より法人税減税も行われます。

伊藤氏が掲げる、今後の日本経済が抱える課題は主に以下の3点。
1)少子化・高齢化による人口減少
2)財政再建と社会保障
3)グローバル化


来年10月に予定されている消費税増税の判断が年内に迫る中、
伊藤元重氏も名を連ねる経済財政諮問会議の動向に注目が集まっています。

今後も新たな講演があり次第、ご報告させて頂きますね

「米量的緩和来月終了 円安6年ぶり108円台 東証は1万6000円回復」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140919-00000088-san-bus_all

という産経の今朝のニュース。
東京大学大学院経済学部教授の伊藤元重氏の講演を思い出しました。

伊藤氏によると、今の円安の水準について日米の物価等々を考慮すると、
1985年(プラザ合意の辺り)前後に近いそうです。
円安になりすぎても、円高になりすぎてもマイナス面が強くなるため、
程よい水準で推移するのが良いとお話されていました。


伊藤氏と言えば、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」のコメンテーターとしてもお馴染みで、
経済財政諮問会議の議員にも名を連ねる安倍政権ブレーンの一人です。

伊藤元重プロフィール













政府の経済政策の重要事項を審議するこの経済財政諮問会議には、
安倍首相麻生財務大臣菅官房長官甘利経済再生担当大臣といった政府中枢のほか、
リフレ政策を推進する日銀の黒田総裁
ウィメノミクスを象徴する小渕優子経済産業大臣高市早苗総務大臣の女性閣僚、
民間から日本総研理事の高橋進氏、東レ会長の榊原定征氏
ローソン会長でサントリー社長にも就任した新浪剛史氏といった錚々たる顔ぶれが並びます

古くは小渕内閣時代から経済戦略会議の委員として活躍されてきた伊藤元重氏は、
政界・財界・学会・マスコミに幅広い人脈を持つことでも知られています。
また、本業である大学院でのゼミも充実しており、生徒の満足度も高いようです

上記にリンクを張った講演会社さんの講師ページを見ても、
やはり国内外の経済状況や企業経営等に絡めたお話を中心に扱われている模様。

その伊藤元重氏が最近の講演会ではどのようなお話をされるか気になりますよね?
先日、聴講してきた講演会では今後の経済展望をテーマにお話されていました。

次回はその内容についてご報告させて頂きます!
Coming Soon …

「朝まで生テレビ」でおなじみの田原総一朗さん。
以前、某保険会社の主催で行われた無料の講演会を聴講したのですが、
お年に比して力強い声と鋭い眼光で、
「時代を読む」と題し、アベノミクスと経済展望を語っておられました。

田原総一朗

アベノミクスについては、公共事業を増やそうとしているものの、
マスコミはかつてのような批判ができていないとのご指摘。
(秘密保護法案についても同様・・・)

今の企業は、部長や専務が社長に「No」と言えない。
かつてトヨタがアメリカでレクサス戦略に失敗したのも、
社長に「No」と言えなかったことが原因。
それを踏まえて、安倍首相は社外取締役導入の促進を打ち出しているが、
社長で構成された愚かな経団連の連中が反発して立ち行かない現状がある!


と、田原節を炸裂させる場面も。

また、京都の企業で成功しているものが多く、
それは下請けにも決して安くない報酬を払っているからだとも。
下請け業者に低い賃金を払うと、その従業員はプライドを持たず、
プライドを持たないと仕事も劣化する。
従業員がプライドを持って高いクオリティの仕事をできるよう、正当な報酬を払うこと。
従業員が自分の仕事に対していかにプライドを持てるか、これが重要になってくると思う。

ローソンの新浪社長も、社長就任以来、社員のプライド向上のための施策を行っている。

などなど、独自の取材にもとづくビジネス界の動向にも言及されていました。

集客を意識した経済講演会ではおなじみの講師なので、
お近くで聴講できる機会も少なくないはず。

来年10月に迫った消費増税の判断に国内外の注目が集まる中、
今後の経済状況にアンテナを張るためにも、勉強になる講演だと思います


前回の記事に引き続き、
講演会講師として生きていくための経済学について考えてみようと思います

勿論、90分の講演料だけで100万円も稼げるのは著名人のみ
月に2~3本、年間30本でも講演をやれば、年収3000万にも達します。
仮にテレビに文化人枠として出演してもせいぜい5万円前後とも言われていますので、
彼らにしてみれば講演は極めて効率の良い仕事なのかもしれません
むしろテレビで活躍していればそれが宣伝となって著書が売れ、
講演の引き合いが増えるため、その仕事のバランスをうまく調整しているのだと思います。

では、テレビにも出られないような一般人が講師として生計を立てるには、
どれくらいの講演料でどれくらいの数をこなせばいいのでしょう・・・。


仮に一本の講演料を5万円くらいに設定すると、
月に5本でも仕事があれば月収25万円⇒年収300万円の見込みです。
ただし、これがそのまま手取りの金額になるのではありません

講演料が振り込まれる場合、
原則、個人の口座に対しては源泉徴収(復興税)分が引かれてしまいます。
税込54,000円の講演料ですと10.21%分(5,513円)が差し引かれ、
差額の48,487円が手取りとなります。
手取りで年収300万円を目指すなら、講演料5万円で年間62回の実施が必要です。
(法人名義の口座であれば源泉は引かれることはありません)

当然ながら、求められるテーマについて何の知識もなく、知名度もなければ、
どんなに自信があっても講演会にも呼ばれません。
何か一つだけでも、専門性をもって、90分間は人に伝えられる知識と話術が必要です。
そこで、自分なりの講演の型を作ってしまうと便利かも。

これまでに同じ講師の講演を何度も聞いたことがあるのですが、
ほとんど一語一句違わぬようなお話をされる方も沢山います。
ここで前振りをして、ここで笑いを取ると言うように、
ある種の「劇」を演じているような感覚でしょうか。
パワーポイントなどのスライド資料も一度作りこんでしまえば、どんどん使い回せます。
そうしたパッケージを3本でも用意できれば、完成度も満足度も高い講演を披露できるはずです。

が、しかし!!
講師として特に店舗を構えるわけでもないので、どうやって講演会に呼んでもらえばいいのでしょう?
インターネットがあるじゃないかとお思いになる方も少なくないと思います。
もちろん講演会主催者は講師を探すのにインターネットを使用しています。
でも、ご自身の扱う「テーマ」+「講演」をキーワードに検索をされたところで、
ご自身の名前は恐らく検索結果にほとんど出てこないはず。

なぜなら、世の中には「講演」にまつわる会社が幾つもあって、
それぞれにお金をかけて検索結果に上位表示される工夫(SEO対策)や、
リスティングをはじめとする広告を展開しているのです!

資本の限られた一個人がとても太刀打ちできるものではございません!!



そこで前回紹介した講演会キャスティング会社のサイトに登録することをオススメします。

講演依頼や講演会の講師派遣

こうしたサイトには全国から大小問わず講演会主催からの問合せが寄せられており、
企画や条件にあった講師を提案してくれるのです。
実際に主催者の方々とお話をしていても、
こうしたサイトを定期的に使用しているとの声を良く聞きます。

また、公益性があって専門性の高いテーマですと競合する講師も少ないため、
あえてニッチな分野を押していくのもありかもしれません。
例えば、相続と絡めて少しずつ話題となってきている「家族信託」について、
「セミナー」で検索してみると、2-3名のほとんど同じ講師しか出てきません。。。
競合調査のため、講演依頼サイトの講師一覧紹介ページを定期的に見て、
自分の生きるテリトリーを模索するのもいいと思います。
(別ジャンルの講師から、良いところを盗んでしまうのも有効かと)

もちろん、どなたも最初は副業として講師を務められることがほとんどです。
それでも、インターネットと講演会社を上手く使って実績を重ねれば、
評判が評判を呼び、あなたもいつしかプロの講師になれるかも!
以上、「年収300万円講師の経済学」でした。。。

是非、参考にされてください

年間100本以上も講演会を聴いていると、本当に様々な講師がいるのだと痛感します。

講演内容や情報量、話術、構成力、集客力など講師によって大きく異なります。
著名人であっても余り内容がまとまっていなかったり、
逆に知名度がなくても内容が充実していて満足感を与えられる講師だったりすることが多々あって、
講師の中でも、その主催者のニーズや予算に応じた棲み分けがされているのだなと思います。

講演講師を数多く紹介している講師派遣のキャスティングサイトなんかを見てみると、
経済というテーマ一つとっても、講師の職業や予算、知名度は様々です。

経済



講演会講師にライセンスはありませんので、
言うなれば誰しもが明日から(自称)講師になれる時代。

もしかしてだけど・・・ もしかしてだけど・・・・・・
それって自分にもできちゃうんじゃないの?
!(//∇//) ソウイウコトダロ?

なんて思われる方も少なくないのではないでしょうか。

というわけで、今回から2回に渡り、“年収300万円講師の経済学”と題し、
講演会講師として生きていくためのノウハウについて考えてみようと思います( *`ω´)

前回の記事でもお伝えしたとおり、
講演会にテレビで活躍している有名人を呼ぶには70万~100万円はかかるそうです。
もちろん、これは純粋に講演料だけのお話し。

全国区の講師のほとんどは東京を起点にしており、
地方に行く場合はマネージャーを帯同して、
新幹線ならグリーン車、飛行機ならプレミアムクラスで移動します。
また、急なスケジュール変更にも対応できるように、
チケットは正規運賃で手配しなくてはならないとのこと。

仮に講演料100万円の講師を福岡に呼ぶとすると・・・

   講演料:100万円
   消費税:  8万円
 航空運賃:  19万円(プレミアムクラス2名往復:羽田⇔福岡)
タクシー代:   1万円(空港⇔会場往復)              
   合計:128万円

といった計算になります。
さらに食費や会場費(スクリーンやプロジェクター等の機材レンタル費、控え室使用料含む)、
午前中や夜などの開催時間帯によっては宿泊費(講師とマネージャーは別室で手配)など、
他にも色々な経費がかかるのだとか。

それでも、全国で毎日のように大小問わず様々な講演会が開催されており、
その市場は年間5000億円ほどの規模に達するという試算もあるほど。

つまり、ここには確かな需要があるのです


経済アナリストの森永卓郎氏に『年収300万円時代の経済学』という著書がありましたが、
講師として年収300万円を稼ぐには一体どうすればいいのか?

次回はその具体的な方法についてお伝え致します。
どうぞお楽しみに!!

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